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『自称』
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 ニュース番組や新聞なんかで、容疑者の肩書きに『自称・会社員』や『自称・飲食店経営』『自称・建築作業員』といったような、職業『自称・○○』っての をよく見掛ける。どうにも胡散臭い。『会社員』でも『自称』になってしまった時点で、充分に胡散臭いんだけど、『自称』が付くことで、もっと恐ろしく胡散 臭い肩書きに化けてしまう職業もある。

 そもそもが胡散臭いのに『自称』が付くことで怪しさ倍増の『自称・占い師』や『自称・霊媒師』。 元の肩書きとのギャップが有り過ぎて、胡散臭いより何より「いやいや、ウソなんでしょ?」と疑ってしまう『自称・会社役員』や『自称・大学教授』『自称・ 資産家』。胡散臭いとか言う以前に『自称』である意味がわからない『自称・無職』や『自称・家事手伝い』。 そして、一見シュッとして格好良さそうな横文字の職業『コンサルタント』『ファイナンシャルプランナー』『フードコーディネーター』『パティシエ』『システムエンジニア』『コラムニスト』『スタントマン』『マジシャン』…。どんな横文字の職業も『自称』が付いた途端に、この上なく胡散臭い肩書きになってし まう…。

 そう思って考えてみると、これって他人事ではない…。万が一、僕が何かしら犯罪をやらかした場合はどうなるんだろう? と思うとゾッとする。『自称・グラフィックデザイナー』って、とんでもなく胡散臭いじゃないか !? これはいけない…。まじめに、まじめに生きて行こうと思います…。
# by ajicoba | 2012-03-23 18:23 | エッセイ
未確認生物の恐怖
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 一人で穏やかな海を眺めていたりすると、いつも思うことがある。「ネッシーみたいな生き物がピョコンと首を出して、ポチャンと消えたらどうしよう…」。もしも、そんな生き物をうっかり目撃してしまったら…。心配で心配で仕方ない。
 
 きっと僕は血眼になって、いろんな人にその出来事を話すだろう。そして「どうせクジラか何かの見間違いでしょ?」とか「はいはい、そうですか」とか何とか軽くあしらわれる。たとえ誰一人信じてくれなくても、自分だけの真実として、グッと堪えることができれば良いんだけど、きっとそうはいかない…。「本当だと証明してやる!」そう決心した僕は、ネッシーのような生き物を勝手に『コバッシー』なんて呼び始めて、家族も友人も仕事も顧みず、私財をも投げ打って『コバッシー』の捕獲に、人生の全てを捧げてしまうことになる…。

 どんなに社会的地位のある堅実な人だろうと『金星人』とか『ツチノコ』とか言い出した時点で、もうダメな気がするのに、まして僕みたいな根無し草が『コバッシー』なんて言い出したらどうなるのか? 考えただけで恐ろしい…。

 たとえ若いうちは「家族のため、生活のため」と自分に言い聞かせて、自制することができたとしても、歳を重ねるにつれ、胸に秘めたあのときの『コバッシー』が再び首をもたげる日が必ずやって来る。孫や近所の子供達を集めては言うだろう「お爺ちゃんは若いときにコバッシーを見た」と。そしてこう噂される「小林さんのお爺ちゃんもいよいよだ」と…。

 未確認生物なんて見てしまったがために、こんなにも酷い目に遭う。だからどうかお願いします。『ネッシー』も『金星人』も『ツチノコ』も『イエティ』も『ヒバゴン』も『チュパカブラ』も僕の前には決して現れないでおくれ。
# by ajicoba | 2012-03-07 16:35 | エッセイ
ニックネームとグローバル
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 グローバル化も進んだもので、友人主催の集まりなんかに行くと、ごく普通に外国の人も来ていたりする。友人に紹介されて「Nice to meet you !」なんてことを言うんだけど、その後がいつも少々困りもの。

 友人の集まりっていうフランクな場だし、何より相手は外国の人なので、どうせなら呼びやすく覚えてもらいやすいように、ファーストネームで自己紹介したいところ。だけど、そもそも僕のことを『ノリ』という下の名前で呼ぶ友人・知人は一人もいない…。『コバ』『コバヤン』もしくは『小林くん』『小林さん』である。それを相手が外国の人だからって、急に「Hi I'm NORI !」なんて言うのは、なかなかにこっ恥ずかしいものがある…。周りの友人に「一回も『NORI』なんて呼ばれたことないじゃん…」って思われるかも知れないし、後々の談笑のひととき、外国の人にも「コイツさっき『NORI』って名乗ったくせに『コバヤン』って呼ばれてるじゃん…」って思われるかも知れない…。だからと言って「I'm KOBA !」や「I'm KOBAYAN !」って言うのにも、結構な勇気が必要だし、「I'm コバヤァシィ」なんて「パイナポォ」と同じくらい恥ずかしい…。

 なので、いつも「Nice to meet you 小林です…」って、もはや「カールスモーキー石井です…」みたいな、何だかよくわからない自己紹介になってしまう…。下の名前がそのままニックネームになっている人がモノ凄く羨ましい、グローバル社会の今日この頃。
# by ajicoba | 2012-02-21 19:26 | エッセイ
病気とオノマトペ
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 ちょっと前にインフルエンザで酷い目に遭ってから、何だか未だに喉の調子がおかしい…。軽い咳払いや、息を吐いたときに、少し痰が絡む変な感じ。『ゴロゴロ』でも『ゼーゼー』でもないし、『イガイガ』でもなければ『ゲロゲロ』でもない。身体の違和感を上手く表現できないままでは、ちゃんと症状としても認識できないようで、何だか妙に心許ないものです。

 そんなとき、家にあった『家庭の医学』的な本をパラパラと見ていたら、育児関連のページから、この文字が目に飛び込んできた。『赤ちゃんの咳・ゼロゼロ』。育児経験もないので、世の中に『ゼロゼロ』なんて擬音・擬態語があることすら知らなかったし、喉に違和感がある今じゃなかったら「なに? ゼロゼロってなに? 怖い怖い怖いッ、ゼロゼロ怖いッ」ってなっていたと思うけれど、今回ばかりは目からウロコ。まさに僕は『ゼロゼロ』しています。

 まぁ『ゼロゼロ』は少し気管が炎症をおこしている程のことらしいので、これで一安心なんだけど、『ゼロゼロ』が軽い症状の表現なのに、『シクシク』が胃ガンや大腸ガンの可能性アリって、何だか違和感あるなぁ。『シクシク』じゃ検査にも行かないよ。もっと怖〜いのにしてくれないと…。いっそ、医学会の顧問にジョジョの荒木先生でも招いて、擬音・擬態語の改革をすれば良いのに。胃が『ウジュルウジュル』したら、すぐ病院に行くでしょ?
# by ajicoba | 2012-02-02 15:13 | エッセイ
年上の○○ちゃん
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 年始の集まりなんかで、永らく会っていなかった遠い親戚に出くわすと、少々困ってしまうことがある。

 どこの親戚にも必ず一人は、皆から『サトちゃん』ってな具合に『ちゃん』までを含めたニックネームで呼ばれているオジサンがいたりするもの。そして、大抵そういうオジサンに限って、少々ヤンチャな風貌で、どういう関係の親戚なのか謎だったりする…。幼少の頃は「サトちゃん、サトちゃん」なんて言っては、よく遊んでもらっていたらしいのだが、時の流れとは恐いもので『サトちゃん』は、とっくにヤンチャなオジサンを通り越して、すっかりオジイサンに突入している…。そんな人を『サトちゃん』などと『ちゃん付け』で呼べるだろうか?

 こちらとしても、もう大人になったんだから、年上の人、目上の人は、きちんと『○○さん』と呼ばなくてはいけない身の上である。でも、そうは言うものの、昔は親しみを込めて『サトちゃん』と呼んでいた人を急に畏まって『○○さん』って呼ぶことにも、些かの違和感があるし、それ以前に『○○さん』と名前で呼ぼうにも『サトちゃん』が『サトルさん』なのか『サトシさん』なのか、或は『サトウさん』なのかを僕は一度も聞かされないまま、いまに至っている…。一体、何と呼べば良いのだろうか? さぁ、困った…。

 『サトちゃん』の『ちゃん』に抵抗があるんだから、『ちゃん』を『さん』に換えてみようか?とも思うけれど、『サトちゃん』と『サトさん』では、もはや全くの別人物になってしまうような気がする…。親戚一同が「サトさんって誰?」って、変な空気になっちゃうかも知れないし、下手したら「シャチョサンって誰?」って、もっと変な空気になっちゃうかも知れない…。

 まぁ、あれこれと悩んだ末『サトちゃんさん』っていう、もう正解なんだか不正解なんだか、何だかよくわからない呼び方になってしまう…。そろそろ、親にちゃんと家系図を描いてもらおう。
# by ajicoba | 2012-01-07 03:45 | エッセイ



アジコバの考える毎日
by ajicoba
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