よくわかる帝王学
 大学生の頃、とうてい自分の甲斐性では行けないような、高級料理店でバイトをしていた。大御所俳優や、お歴々が忍んで立ち寄るような店である。その店によく顔を出す親子連れがいた。どこかの社長か開業医か何かだろう、ブランドスーツで身を固めたご主人に、いかにもセレビアンな奥さん、そして小学2・3年生の少年。サスペンダーに半ズボン、白いハイソックス、いわゆる『鉄人28号』の正太郎少年である。まぁ、普段からそんな格好をした少年なのだから、まずタダモノではない。少年はオーダーをするとき、一切メニューすら見なければ、注文を聞いているこコチラの顔さえも見ない。食べたいメニューは全て頭に入っている。バイト君など相手にはしない。そして、ずっとマンガを読んでいる。マンガから一度たりとも目線を外すことなく、一品何千円という料理を次々とオーダーした後「ここまで全部2個ずつね。わかった?」などと言う。完全に世の中を舐めきった態度にカチコ〜ンとなりながらも、まぁ、所詮は小学生、マンガに夢中なんて可愛いものだ。「フンッ、やっぱり、ただのガキンチョだね」なんて悦に入ったのが、後に見事に裏切られる。

 少年が読んでいたマンガ『サラリーマン金太郎』
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by ajicoba | 2006-01-27 00:49 | エッセイ
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アジコバの考える毎日
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