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痛いときにはタップする
 歯医者で手を挙げたことがない。正確に言うと挙げられない。「痛かったら手を挙げて下さい」と言われ、手を挙げたら「我慢して下さい」ってオチになるのが、よくある面白話だが、未だに経験できないままでいる。一度くらいはビシッと手を挙げ「我慢して下さい」って見事にオチてやろうと、ドリルの音が響く中、準備を整え「痛ッ」とくるタイミングを計るのだが、どうにも挙げられない。

 考えるに『痛い』という感覚と『手を挙げる』という行為は、全く結びつかないんじゃなかろうか。自動車を運転中、本当に危ないってときにはクラクションを鳴らせないのと同じことで、本当に痛いときは手なんか挙げている場合ではない。では本当に痛いとき人は何をするのか?

 たまに腰痛を患うため接骨院の世話になるのだが、いつも行く院の先生は少々強引な施術をする。元来身体が硬い上、デスクワークで凝り固まった筋肉をグイィィィっと伸ばされ、ゴリゴリッと曲げられる。レスラーも真っ青の体格から繰り出される関節技に、当然ながらじっと耐えられる訳がないのだが、振り解いて逃げられるような力でもない。危うく気が遠くなりそうになる中、何をしたか。それは『タップ』だった。自分でも驚いた。格闘技経験など全く無い人間がタップしたのである。いつもテレビで格闘技を見ている影響かとも考えたが、どうやらそれが答えでもなさそうだ。見れば横で似たような施術を受けるオバサマも…耐えて…耐えて…タップした!

 どうやらタップは人間の本能的な行動に近いようだ。本当に痛いとき人はタップする。手なんか絶対に挙げない。ひょっとして歯医者はそれを重々承知で「痛かったら手を挙げて下さいね」などと言っているのではなかろうか?「痛かったらタップして下さい」なんて正直に言ったら、ぜ〜んぜん仕事にならないから。
by ajicoba | 2005-12-13 20:06
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