人に歴史あり
 
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 週に一度か二度、隣のおじいさんから釣りたての魚をいただきます。釣りが趣味で、暑かろうが寒かろうが、毎日朝夕近くの海岸まで釣りに行くおじいさん。すっかり師走、そろそろメバルが釣れだす季節です。

 いまでこそ、毎日釣り三昧のおじいさんだけど、阪神淡路の震災をきっかけにお店を畳んで引退されるまでは、明石海峡を行き来する、外国航路の船乗りさん御用達の仕立て屋さんだったとのこと。神戸港に入った船乗りさん達が、わざわざ明石まで採寸・オーダーに来て、毎日朝から夜中まで忙しくお仕事されていたそうなので、腕の良い職人さんだったんでしょう。動物好きで、船乗りのお友達から、航海中のペットの世話をよく頼まれたそうで、犬や猫はもちろん、中には船乗りさんが外国から連れて帰って来た、いまではワシントン条約に引っ掛かってしまうような、珍しいオウムや猿なんかも飼われていたんだとか。

 戦後から昭和の中頃、ファストファッション全盛で、何でも流行に合わせて安く手に入るいまとは違って、高価だけど一着一着誂えられた服が、一生モノとして大切にされた時代。服ひとつを取っても、作り手の思い、着る人の思い、いろんな思いが詰まっているようで、厳しくも素敵な時代だったんだろうなと思います。

 自分の腕一本で家族を養って、老後はひ孫や家族に囲まれ、毎日のんびり釣り三昧。何だかめちゃめちゃ格好良い。憧れちゃいますね。
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# by ajicoba | 2011-12-16 16:46 | エッセイ
車と生活設計
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 男なら一度は超高級な輸入車に乗ってみたいとは思うもの。だけど、夢は夢、現実は現実ということで、いまは国産のいわゆるコンパクトカーってやつに乗っている。ダイビングやキャンプに行くときに、少々トランクが狭いってのはあるけれど、いまの生活スタイルには合っているし、年間に結構な距離を走る身としては、燃費や維持費を含め、何より経済的なのが一番として気に入ってはいる。まぁ、狭小な我が家のキチキチのガレージにマセラティなんか停まっていても、何だか『無理して乗ってる感』が丸出しになりますから…。

 多分にやっかみが含まれているのは否めないけれど、せっかく高級車に乗っていても『無理して乗ってる感』が出てしまった時点で、一転して貧乏臭さが漂ってしまうような気がする。我が家よりキチキチのガレージにハマーが停まっているのを見たときには、ドアは開かないから、きっとハッチバックから乗り降りしてるんだろうな~と思うと、もうそこには気の毒さしかなかった…。回転寿司にさっそうとベントレーで乗り付ける人を見たときも、駅前でアストンマーチンに無理矢理ママチャリを積もうとしている人を見たときも、ランボルギーニで余所より少しだけ安いコインパーキングの空車待ちをしている人を見たときも、フェラーリのルーフに布団やら衣装ケースを縛りつけて、引越しをしている人を見たときも…。

 根っからの車好きで、生活費を切り詰めて切り詰めて、やっと憧れの車を手に入れたってのも素敵なことだと思うけれど、超高級車を『無理して乗ってる感』なく格好良く乗るためには、車体の購入金額より何より「お寿司が回るってどういうこと?」ってくらいハイソな生活を維持するだけの経済力がないとダメなんだろうな~。やっぱり背伸びせずに、自分の生活設計に合った車を選ぶのが僕には一番。 まぁ、何を言っても結局のところ、乗れるだけでも羨ましい…ということで。僕の車では民宿には行けても、高級ホテルの車寄せには乗り付けられないもの…。
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# by ajicoba | 2011-12-08 18:40 | エッセイ
自作ナイフ
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 学生の頃、作品作りに使っていた鍛造青鋼の切り出し刀が永らく眠ったままになっていた。もう使うこともないだろうけど、少なからず愛着もあるし、眠らせておくにはもったいないくらい良い鋼材なので、作った職人さんには申し訳ないですが、鋼材を利用してキャンプ用の片刃ナイフを自作してみました。作業工程については、ネット上に詳しい方がいくらでもおられるので、ここには書きませんが、要は削って、削って、削って、削って、削って、磨いて、磨いて、研いで、研いで…。さすが元の鋼材が良いだけに、ちょっと刃を付けただけで産毛が剃れるくらいに仕上がってくれました。どうも、昔から『削る・磨く・研ぐ』っていう作業が病的に好きなようです…私。普段はコンピュータの中でモノを作るのが仕事ですが、やっぱり、手でモノを作るってのは随分と楽しいもんですね。秋冬キャンプは寒いけれど、焚き火をしながら熱っついコーヒーを。何より人が少ないので静かだし、星も綺麗で、虫も居ない。僕にとってのベストシーズンはこれから。早くキャンプに行きたいな〜。
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# by ajicoba | 2011-11-28 15:04 | モノコト
百色眼鏡
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 ホームページと個展用DMをデザイン制作させていただいている、ミニアチュール作家・亀江道子さんの個展が来週から始まります。

Michiko Kamee Exibition 色絵金彩 ~絵付け展~
『百色眼鏡(ひゃくいろめがね)』-Le kaléidoscope-

2011.11.21.mon.〜11.30.wed.
1:00pm〜5:30pm(27日定休)

三本松 浦和仲町店・2Fギャラリー
〒330-0062 さいたま市浦和区仲町2-13-14
TEL.048-825-0527 JP浦和駅下車徒歩7分

詳細は亀江道子さんのHPにて http://michiko-kamee.com/

 亀江道子さんは現在ドイツ在住で、フランスをはじめヨーロッパ各地を拠点に制作活動をされています。先日、実物の作品を見せてもらったのですが、写真やデザインでは伝わりきらない魅力がいっぱいでびっくり。言葉でも上手く言えませんが、手に取ってみると、良い意味で思っていたよりもずっと小さいんです。そして繊細。まるで彼女の表現する世界が小さなガラス玉の中にキュッと詰め込まれたようで、クルクルと回してみたり、覗き込んだり、見上げてみたり、一日中大切に手の中に置いておきたいような、そんな感覚に捕われます。

 彼女が主題とする『愛でる』とい言葉が本当にピッタリな作品たち。是非一度、ミニアチュールの世界を手に取ってご覧になってみてください。
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# by ajicoba | 2011-11-18 14:23 | 日記
現実は過酷なり
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 ホームセンターに併設されたペットショップにフクロウがいました。その前に幼稚園児くらいの女の子が二人座り込んでいて、フクロウの檻を覗き込みながら、何やら話しています。「あっ、見て見て!何かの赤ちゃんがいるよ!」「ほんとだ!何の赤ちゃんかな~?」「きっとフクロウさんの赤ちゃんだよ!」「かわいいね~!」「かわいいね~!」

 気になったので見てみると、それはネズミの赤ちゃん。

 フクロウさんの大好物です…。
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# by ajicoba | 2011-11-04 17:39 | 日記
タオルの歴史
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 洗濯物を干しながら思う。世の中の人達って、わざわざタオルを買うんだろうか? よくよく考えて、思い出そうとするけれど、あらたまってタオルを買った記憶がない…。でも、どういう訳か、家には一度には洗濯できないくらい大量のタオルがある。旅先の温泉地などで買ったり、贈答品や粗品として直接貰ったモノも少しはあるが、ほとんどは、どういう経緯でこの家に至るのか?が、わからないタオル達ばかり…。 まぁ、大抵は実家から貰って来たタオルだろうと思うけれど、生まれ育った実家にしても、揃いのタオルを何十枚もあつらえたりするような、ハイソな家柄ではなかったので、ますます話がややこしい。実家のタオル達も、何処かで誰かに貰ったモノや、誰かが誰かに貰ったモノ、祖父母・親類宅からの寄せ集めである。そして、うちの家系からすると、かつて祖父母・親類宅にあったタオル達も、これまた、何処かで誰かに貰った寄せ集め…。それらが巡り巡った末に、『○○町自治会発足記念』って、聞いたこともない地名がプリントされたタオルや、『昭和○○年度 ○○学区体育祭』って、デッドストックのヴィンテージタオル、そして、全く知らない人の名前が書いてあるタオルが、うちのクローゼットに収まっている。『ヤスオ』って誰だ?
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# by ajicoba | 2011-10-21 18:45 | エッセイ
肩身が狭い
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 男って肩身の狭い思いをする場面が多いんです。汚い話でごめんなさい…。例えばトイレの話です。男性用のトイレって、誰がどういう了見で設計したのか、小便器が外から丸見えだったりします…。まぁ、何も好き好んでわざわざ見る女性もいないだうし、別段、見られて困るようものでもないけれど、中には見たくない景色を見てしまう女性もいる訳で、見られることより『見えたら申し訳ない』って、何だかよくわからない罪悪感を抱えながら、隠れるようにコソコソと用を足すことになります。

 とは言っても、トイレが男性用・女性用でちゃんと別れているところは、まだマシなほう。飲食店とかで男女兼用の場合には、もっと困ります。トイレに入ろうとしたときに、ちょうど中から女性が出て来たりすると「えっ!? すぐ後に入るの? やっらっしぃ!」みたいな顔をされるし、用を済まして出ようとしたときに、ちょうど女性が入って来たりすると「えっ!? ウ○コじゃないでしょうね? 汚ったねぇ!」みたいな顔をされるし…。

 混んでいて、トイレ待ちの女性達の列に加わるときなんて、もう最悪です。「やっらしぃ!」と「汚ったねぇ!」の板挟み。これまた、何だかよくわからない罪悪感を抱えながら、居場所なく列ぶハメになります。まるで、婦人下着売り場の試着に列んでいるような心持ち。これはもう、半目になって気絶するしかありません。

 なので、トイレ前に女性達が列んでいるときは、空くまで遠くで様子を伺うか、どうしてものときは、近くのコンビニなどに借りに行くようにします。まぁ、行った先のトイレも男女兼用ってことだって、ままあるんですけどね…。

 一度、トイレが空くのを気絶しながら待っていたら、前に列んでいた女性が「お化粧を直したいんで、お先にどうぞ」って言ってくれた。どうやら、僕が一番後ろだったので、僕を先に行かせたほうが、ゆっくりお化粧できるし、待たせずに済むって思ってくれたんだろう。順番を譲ってくれたのは本当にありがたいんだけど、その代わり、できなくなっちゃったんだよね…。実は大きいほうがしたかったのに…。親切な女性に「いえいえ、多分、僕のほうが時間掛かりますから」とは言えないもの…。
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# by ajicoba | 2011-10-15 00:23 | エッセイ



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